【エレクトロフォーミングとは】

アトリエ アイファの作品の多くはエレクトロフォーミングという技法で制作されています。
エレクトロフォーミングとは和名を「電鋳」と言い、古くから工業製品分野で使用されているメッキ技術の一種です。
2つの電極間に電流を流し、一方に金属を電着させる金属加工プロセスです。
陽極に銅をそして陰極に対象物を吊るし、それぞれ硫酸銅水溶液の電解液に浸します。
電気の直流を介し、溶液中に存在する金属イオンが対象物表面への移動に影響を与え、時間の経過と共に金属を堆積させます。
メッキを施したい対象物には、あらかじめ導電性塗料で覆う必要があります。

・金メッキとの違いは?

金メッキは金属の物体のみにしかメッキをかけられませんが、エレクトロフォーミングは金属以外の物体にもメッキをかけることが出来ます。
自然界に存在する花や木、プラスティックなどの非金属の物体にメッキをかけることが可能であると言えます。

・エレクトロフォーミングの作品を作成する上での留意点。

制作過程で使用する硫酸銅水溶液は、本来銅が含まれているため急性毒性があり、 国では劇物指定されていて取り扱いには十分気をつけなければならないものとされています。

ただしこちらでは、中学校、高校の理科の実験で使用できるような濃度の低い危険性の少ないものを使用しています。
しかし、微量でも銅が含まれた水溶液を下水に流すなどの行為は禁物で、作品に付着した水溶液を洗い流すために使用する水をもそのまま下水に流すことは避けなければいけません。

廃棄する場合は、都道府県知事の許可を得た廃棄物処理業務者に依頼し処理することが義務ずけられています。

美しいものをと願って制作する行為が、人類や生態系へ悪影響を及ぼし環境汚染の要因となることは、断じて避けなければなりません。
硫酸銅の特性と危険性を十分理解し、扱いに細心の注意をはらい制作しております。